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自民党の西田昌司氏が、歪んだ歴史観をもった超保守的な政治家であることは有名で、改めて驚くことはない、のですが、やはり、どうしても看過することはできない、と思うので、私見を述べたいと思います。

おそらく、私の歴史観を、西田氏は「歪んだもの」「戦後教育のせい」などと批判することだろう、と、思いますけれども。

西田氏が、参議院の憲法審査会で主張した、家族主義が、日本の文化の根幹であある、というのはおかしいと思います。

家族や親を大切に思うのは、日本人独自のものではありませんし。
家族主義という考えで、社会のあり方を規定することには、わたしは反対です。

日本人や日本社会はもっとおおらかなもので、子育て、ということで言えば、家族だけでなく、地域のコミュニティ全体で共同で行ってきた、という歴史がある、と、わたしは思っています。

また、教育勅語、が、この家族主義を主張しているから素晴らしいものだ、という考えにも短絡的で、わたしは全く受け入れできません。教育勅語の、そのほかの言及について問題視しない、ということでは、全く無責任な姿勢である、と、わたしは思います。

ましてや、憲法審査会の場で、このような極端な偏った意見を開陳するような政治家が、憲法改正の論議の中心にいる、ということでは。

憲法改正を党是とする自民党が、このような価値観で、憲法改正を求めているのであれば、絶対に許されない、と、わたしは思います。

そもそも、「宗主国」であるアメリカが許しませんね。
ここで、アメリカを持ち出す、この国の主権者としてのわたしの歪んだ価値観はいけない、と、思いますけれども。

わたしたちは、もっと、歴史からきちんと学ばなければならない、と、思います。
このような憲法改正を許さないのは、過去を知り、現代に生き、未来を考える、わたしたち主権者である、と、思います。


東京新聞から


「日本文化で一番大事なのは教育勅語にある家族主義」 参院憲法審で自民・西田昌司氏が持論展開

 自民党の西田昌司参院議員は23日の参院憲法審査会で、国民道徳の根源や教育の基本理念を明治天皇名で示した戦前の「教育勅語」を「日本人の伝統的な価値観だ」と評価した。

 その上で「日本の文化で一番大事なのは教育勅語に書いてある家族主義、家族と伝統を大事にすることだ」と持論を展開した。
 教育勅語は1890年に発布され、戦前の学校教育で生徒は暗唱することが求められた。親孝行などの徳目を説く一方、危急の事態では「公に奉じ」皇室を助けるべきだとした。戦前の軍国主義教育と結び付き、衆参両院は1948年、排除や失効を決議している。