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このような気の毒な人たちに、わたしたちの政府は冷たく対応してきたと思います。

戦争に負けるまでは「日本人」であり、そして、17歳の少年でありながら、旧日本軍に貢献していたわけで、なんとか、救済できなかったものか、と、思うのです。彼が、連合国の捕虜たちに厳しく対応したことがあったのであれば、それは、彼自身が命令されて行ったことで、また、そのときの状況から抗うことは困難であっただろう、と、想像されます。

もちろん、大韓民国が独立した時に、日本から韓国へ戻らなかった本人の選択とか、日本国籍を申請しなかったとか、批判する人もいるかもしれませんし、ということなら、救済すべき主体は、日本政府ではなくて、韓国政府だ、と、主張する人がいるのかもしれませんが。

ご冥福をお祈りいたします。


NHKのニュースサイトから


韓国人元BC級戦犯 李鶴来さん死去 救済と名誉回復求め活動

戦後の戦犯裁判で死刑判決を受け、その後日本政府に対して救済を求めてきた日本在住の韓国人元BC級戦犯、李鶴来さんが28日、くも膜下出血のため亡くなりました。96歳でした。

李さんは朝鮮半島南部の出身で、17歳のときに日本軍の軍属になりタイの捕虜収容所に派遣されて責任者をつとめましたが、連合軍の捕虜たちを鉄道建設の現場に送り出していたことなどから戦後捕虜虐待の罪に問われ、BC級戦犯として死刑判決を受けました。
その後減刑されましたが、1951年にサンフランシスコ平和条約が調印されたあと朝鮮半島の出身者は日本国籍を失い、日本政府からの遺族年金など援護の対象外とされたため、韓国人の元BC級戦犯らとともに救済と名誉回復を求める活動を続けていました。
支援者によりますと、李さんは今月24日、東京都内の自宅で転倒し緊急搬送されたあと、治療を受けていましたが、28日、外傷性くも膜下出血のため都内の病院で亡くなったということです。