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安倍首相自身は、「思いやりがある」「慈の心のある」という政治家の姿が理想のように思います。
なので、安倍政権はどうしても、教育無償化など「大きな政府」指向になってしまいがちです。

しかし、安倍政権を支える政治的勢力は、「自己責任」「権利より義務」というような言葉が好きな集団で、財界も本質的にそうですが「小さな政府」指向であることは間違いありません。

新型コロナウイルスの感染が蔓延している武漢にいる日本人に、「思いやりの心」で救出機を出したものの、それは、「自己責任」だろう、という声に、安倍政権は翻弄されています。

そもそも、帰国させた後、どうするつもりだったか、ということもきちっと決めていなかった、か、または、当初の方針を急に変更させた、という感じがします。


朝日新聞から


チャーター機の1人8万円請求、政府方針変えず 菅長官

 菅義偉官房長官は30日午前の記者会見で、日本政府が手配した民間チャーター機に搭乗して中国・武漢市から帰国した人に、エコノミークラスの正規料金にあたる1人約8万円(税別)を請求する方針を維持する考えを示した。与党幹部から「政府で負担するべきだ」と異論が出ていた。

 菅氏は「様々な意見があることは承知している」としたうえで、本人の意思に関わらず、退避を要請する内戦や武力攻撃などの事例を除き、「通常は負担をお願いしている」と述べた。
 武漢市内で公共交通が止まったことから、空港までの移動手段を日本政府が手配し、支援職員を派遣したことを挙げ、「チャーターに要するもろもろの経費は公費負担としている」とも説明。エコノミー相当の費用負担については「ぜひお願いをしたい」と続けた。
 西村明宏官房副長官も30日午後の会見で、政府のチャーター機より前に自費で帰国した人がいる点を指摘。「公平性の観点にも配慮する」と説明した。
 この費用負担をめぐっては、自民党の二階俊博幹事長は29日、「国を挙げて対応するのは当然」と述べ、政府負担を要求。公明党の山口那津男代表も30日午前、同様の考えを示していた。