経団連中西会長社会保障制度を検討する会議に、経団連の会長が出席していることに、あらためて、驚きを感じていますが、さらに、その発言の一部を削除していることにも驚き。

安倍政権になってから、政府の発表を鵜呑みに信じることができない状態になっていることを、主権者である国民の一人として、とても、憤りをもっています。

でも、それが、安倍政権がこの国の国民にもたらしたメリットかもしれません。
政府は、権力は、必ず、国民をだます、ということ。

ごまかし、まやかし、安倍政治。


東京新聞から

政府への異論 議事録削除 社会保障検討会議

 政府が九月に開いた全世代型社会保障検討会議の初会合を巡り、有識者メンバーとして政府方針と異なる意見を述べた中西宏明経団連会長の発言の一部が、公表された議事録に記載されていないことが七日分かった。政府が見直しを検討している「在職老齢年金制度」に言及した部分で、複数の会議関係者が「削除された発言がある」と明らかにした。異論を表面化させない意図が働いた可能性がある。

 社会保障に関わる幅広い検討を行い将来にわたる制度改革を決める重要会議で、議論の透明性を担保するはずの議事録の削除があったことに、専門家からは「政策決定過程の信頼性を損ないかねない」との批判も出ている。
 問題の議事録は、安倍晋三首相が議長を務めた九月二十日の会合で、閣僚や有識者ら出席者の発言を記録したもので、十月四日に首相官邸のホームページに公開された。
 会合では、一定以上の収入がある働く高齢者の年金を減らす在職老齢年金制度を巡り、高齢者の働く意欲を損なっているとして政府が検討している制度見直しを議論。複数の関係者によると、中西氏は「経営者から見ると(働く高齢者の)意欲を減退させることはない」などと発言し政府方針に異論を唱えた。
 しかし議事録からはこの発言が消され「(制度見直しで年金財政が悪化するなど)財源の問題もあるので、慎重に検討した方がいい」とする部分だけが掲載された。
 中西氏は取材に対し、削除された内容を会議の場で発言したのは事実とした上で、議事録の記載は「政府側の判断だ」と述べた。一方、会議の事務局の担当者は「所定の手続きを踏んでおり、適切に処理したと考えている」とコメントした。
 公文書問題に詳しい東京大の牧原出教授(政治学)は「発言内容をできる限り記録に残すのが公文書の原則だ。異論をないことにしてしまう安倍政権の体質が出ている」と指摘した。