Unknownアメリカでは、上下院一緒に、大統領の一般教書演説を聴く、という形になっています。

参議院は、戦前の貴族院の流れをくむ議会で、議場には天皇陛下が座る高座が、議長席の後ろにあります。国会の開会式には、天皇陛下が出席してお言葉を発するのですが、そのため、参議院の議場の席は、全国会議員が座れる数が設置されています。参議院議員の数は、衆議院議員の数より少ないのですが。

安倍首相は、同じ演説を2回することになるので、時間の無駄、面倒、と、考えているのでしょうか。
なんでも、アメリカ流にしたい、のかしら。

しかし、それは、行政機関の長である自分を、国権の最高機関である国会よりも上においていることになります。

何回でも、国会に足を向けたらいいではありませんか。

また、技術的にも面倒な話があると思います。
衆議院が参議院より優越することになっていますので、衆議院でまとめて一回行うことにする。
しかし、議場の構造は参議院の本会議場が、国会議員が全員座れる構造なので、参議院で行うべきか。
どっちにすべきか、悩ましい。

それから、新しい参議院議長である山東昭子氏が、どちらを向いて議長の責務を果たすつもりなのか、よくわかるような気がします。


東京新聞から

首相の所信表明演説「1回に」 山東参院議長が検討提案

 参院議院運営委員会の末松信介委員長は5日の理事会で、首相が臨時国会冒頭などに衆参両院の本会議で行う所信表明演説に関し、山東昭子議長から衆参いずれか1回だけの実施とするよう変更を検討したいと提案があったと報告した。

 提案には、同じ内容の演説を繰り返す首相の負担を減らす狙いがあるとみられ、通常国会冒頭の施政方針演説なども対象となる。
 だが与野党ともに「丁寧な議論が必要」(自民党幹部)などと慎重姿勢で、早期実現は見通せない。所信表明が衆院のみの場合、参院が軽視されているとの印象を与えかねない警戒感がにじむ。