images日本にカジノを解禁する話が、トランプ政権との約束事項のよう位置付けられていることに、安倍首相がきちんと説明すべき、と、思います。


毎日新聞から

IR実施法案
カジノ効果 政府、試算示さず 野党「海外に失敗例」

 カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案は、10日の参院内閣委員会で実質審議入りした。野党は海外カジノの「失敗例」を挙げて疑問を示すが、政府は「日本型IRは対策が十分だ」と繰り返す展開となっている。議論の前提の経済効果など具体的な試算は示されず、平行線が続く。

 10日の質疑で礒崎哲史氏(国民民主)は「米国のアトランティックシティーのようになる危険性があるのではないか」と指摘した。
 1978年にカジノがオープンしたアトランティックシティーは、当時は米国東部唯一のカジノで、西部のラスベガスと並ぶカジノリゾートだった。しかし近年は近隣州にもカジノができて競争が激化。トランプ大統領がかつて経営した「トランプ・タージマハル・カジノリゾート」の事業会社が2014年に倒産するなど、衰退が指摘される。
 この事例について政府のIR推進本部事務局は「観光資源が(周囲に)少ない中でカジノが乱立し過当競争が起きた。日本は違うアプローチが可能だ」と説明した。法案はIRの区域数の上限を3カ所としているが、7年後に見直す規定もあり増える可能性がある。
 6日の参院本会議では、韓国・江原(カンウォン)ランドが取り上げられた。17ある韓国カジノの中で唯一韓国人も利用でき、入場料は約900円で年間約300万人が訪れる。韓国内のギャンブル依存症患者を増やしたとの指摘や、周辺に質屋が乱立するなど環境悪化があるとされるが、安倍晋三首相は「日本型IRは(6000円の)入場料など、重層的かつ多段階的な措置を制度的に整備している」と対策の違いを強調。ただ環境悪化の懸念には触れなかった。杉尾秀哉氏(立憲民主)は「IRがこければ地域がこける。カジノ依存の経済構造はいびつだ」と訴えた。
 政府がモデルとするのはシンガポールの「マリーナ・ベイ・サンズ」だ。2010年の開業後に外国人旅行者や観光収入が増えた。カジノ以外の集客施設を有し、先月の米朝首脳会談の際に金正恩朝鮮労働党委員長が訪れ注目を浴びた。だが政府は、日本のIRでの外国人旅行者の割合や経済効果についての試算は示さない。「どこに立地するかわからない」(石井啓一国土交通相)のを理由とし、議論が進まない。