領土交渉について、ロシアの国民は、非常に敏感な国民性を持っている、と、思っています。
まあ、どこの国でもそうですけれど。

プーチン大統領が、日本から経済支援を引き出す交換条件として、北方領土の2島返還に向けた国内の調整をしているようですが、ロシアの保守派や官僚たちは、それに批判的な考えを公言してはばかりません。
よく考えると、旧ソ連、そして、帝政ロシア時代からの歴史もあり、ロシアはかなりの官僚国家、なのかもしれません。わが国と同様に。

そして、トランプ次期米大統領に決定したことも、ロシアの保守派を勢いづけている、と、感じます。プーチン大統領自身が、今回の、経済発展大臣の拘束を許可した、と、思われますし。

これで、安倍首相の北方領土返還交渉は、仕切り直し、になる、と、思います。
振り返ってみれば、地球儀を俯瞰する外交、というキャッチフレーズで、世界中を飛び回りましたが、これといった外交での成果はないように思います。オバマ大統領が広島を訪問した、ことぐらいかしら。

しかし、米ドルで、賄賂の受け渡しをするんですね。


読売新聞から

露経済発展相を収賄で拘束…日露協力まとめ役

 プーチン大統領の直属機関、連邦捜査委員会は15日、国営石油会社の再編に絡み、アレクセイ・ウリュカエフ経済発展相(60)を収賄の疑いで拘束したと発表した。

 同氏は、安倍首相がロシアに提案した「8項目の経済協力プラン」のロシア側の取りまとめ役で、プーチン氏の12月の訪日時に期待される協力プラン具体化への悪影響が懸念される。
 捜査委の発表によると、ウリュカエフ氏は、露石油最大手「ロスネフチ」が政府の保有する別の国営石油会社の株を取得するのにあたり「ロスネフチ」に賄賂を要求。14日に200万ドル(約2億1000万円)の賄賂を受け取ったところで拘束された。
 ウリュカエフ氏は中央銀行第1副総裁などを務め、2013年に経済発展相に就任。日露経済協議のキーマンで、今月3日にモスクワで世耕ロシア経済協力相と会談し、経済協力プラン具体化を加速させることで合意したばかりだった。