01077227.png同じ有権者なのに、一人で3票持っている、ということがあれば、これは、不平等な制度だ、ということになると思います。
いわゆる代表民主政治、間接民主主義という社会制度には、この不平等性をどのように克服するか、という問題が内在している、と、思います。

「違憲状態」だけど、選挙は無効ではない、というのも、なかなか、論理的に危ういものだと思っていますが。

とにかく、国政選挙のたびに、このような訴訟が繰り返され、そして、「違憲状態」という判決が出る、という事態を根本的に改善することをめざしたい、と、思います。


NHKのニュースサイトから

1票の格差 7月の参院選は「違憲状態」 広島高裁岡山支部

ことし7月の参議院選挙で、いわゆる1票の格差が最大で3.08倍だったことについて、広島高等裁判所岡山支部は、憲法が求める投票価値の平等に反した「違憲状態」だったとする判決を言い渡しました。ことしの選挙では、いわゆる「合区」が初めて導入されて1票の格差が縮小していましたが、判決は「著しい不平等の状態を解消するには足りない」と指摘しました。

7月の参議院選挙では、選挙区によって議員1人当たりの有権者の数に最大で3.08倍の格差があり、弁護士などのグループが「投票価値の平等に反し、憲法に違反する」として、選挙の無効を求める訴えを全国で起こしました。
一連の裁判で初めてとなる判決が14日、広島高等裁判所岡山支部で言い渡され、松本清隆裁判長は、1票の格差が憲法の求める投票価値の平等に反した「違憲状態」だったという判断を示しました。判決では、「合区によって格差の是正を図ったが、3倍を超える格差を残したもので、著しい不平等の状態を解消するには足りないものと言わざるを得ない。違憲の問題が生じる程度の著しい不平等状態が残っていた」と指摘しています。
一方で、国会が格差是正に向けた取り組みをしていて、憲法違反とまでは言えないとして、選挙の無効は認めませんでした。
参議院選挙の1票の格差をめぐっては、最高裁判所が、最大で4.77倍だった3年前の選挙を「違憲状態」と判断し、ことしの選挙では、いわゆる「合区」が初めて導入されて定数是正が行われ、格差が縮小していました。