russiaオランダとウクライナなど5カ国で構成された合同捜査チームが特定したそうです。
ロシアは反発しています。

これで、国際情勢が、反ロシアの流れができてくると、プーチン大統領との蜜月をアピールしている安倍首相は、中国の南シナ海での活動を「力による現状変更に反対」と批判していますが、ウクライナに対するロシアの対応を不問とするなら、二重基準ではないか、とも言われています。

どうなるでしょうか。


NHKのニュースサイトから

マレーシア航空機撃墜 ミサイルの発射場所を特定

おととし、マレーシア航空の旅客機がウクライナ東部で撃墜された事件で、オランダなどの合同捜査チームは、旅客機を撃ち落としたロシア製のミサイルは、親ロシア派の支配地域にあった村から発射されたと特定しました。

おととし7月、マレーシア航空の旅客機がウクライナ東部の上空で撃墜されて乗客乗員298人全員が死亡し、オランダやウクライナなど5か国で作る合同捜査チームが原因の究明にあたっています。
捜査チームは、28日、オランダで記者会見を開き、回収した機体を検証した結果などから、旅客機を撃墜したのはロシア製の地対空ミサイル「ブーク」で、ウクライナ東部のペルボマイスクという村から発射されたことを特定したと発表しました。
ウクライナ東部では当時、政府軍と親ロシア派が戦闘を繰り返していて、ペルボマイスクは親ロシア派の支配地域にあったということです。
さらに捜査チームは、地元住民が撮影した写真や親ロシア派の兵士の当時の交信記録から、ミサイルの発射装置は事件が発生した日の朝、ロシアから運び込まれ、翌日、再びロシアに戻ったことを確認したとしています。
事件をめぐってオランダ政府が去年まとめた報告書も、ロシア製の地対空ミサイルが使われたと結論づけましたが、その発射場所や移動経路が明らかになったのは初めてです。
捜査チームはミサイル発射に関わった疑いのある100人前後の人物を割り出したということで、今後、実行犯の絞り込みに全力を挙げる方針です。

ロシア 調査結果を批判
ウクライナで起きたマレーシア航空機の撃墜事件について、オランダなどの合同捜査チームが、親ロシア派の地域から発射されたミサイルで撃ち落とされたとする調査結果を発表したことを受けて、ロシア外務省のザハロワ報道官は、「偏見にとらわれ、政治的に動機づけられた調査だ」と述べ、批判しました。そのうえで、「調査はロシアを完全に排除して行われた」として、ウクライナ側の資料に基づいた結果で客観性に問題があると主張しました。
また、ロシア国防省の報道官もコメントを出し、地対空ミサイル「ブーク」の発射装置がロシアから運び込まれ、再びロシアに戻されたという合同捜査チームの主張について、「ブークが国境を越えたことなどない」として、関与を否定しました。
さらに、ブークを製造しているロシアの軍事企業、アルマズ・アンテイ社の設計顧問は、モスクワで記者会見し、「合同捜査チームの発表は、技術的な視点が欠けている」と批判したうえで、実験を繰り返した結果、ミサイルは当時、ウクライナ軍がいたとされる地域から発射された可能性が高いとする見方を示しました。

米は合同捜査チームの報告を歓迎
アメリカ国務省のカービー報道官は28日、声明を発表し、「アメリカ政府は合同捜査チームの報告を歓迎する。撃墜事件のあと、ケリー国務長官もウクライナ東部での親ロシア派の支配地域からミサイルは発射されたと主張していたが、今回の結果はこれを裏付けるものだ。アメリカは引き続きこの合同捜査と連携していく」と述べ、ロシアが撃墜事件に関与しているという見方を改めて強調しました。