野党間で生まれている、共闘の機運を冷ますための口撃かもしれませんが、しかし、本質をついたご意見と、私は感じました。
総括が難しい今回の補選の結果を、茂木氏はうまく解説してくださっている、と、思います。

jcp-logo-h今回の北海道5区には、自衛隊の大きな基地がある市があり、その地域での自民党候補の得票率はとても高いものだったそうです。

自衛隊という現実の存在、組織が、社会に対する発言権を持ち始めている、ということに、私は、日本国憲法の理念と異なるものを感じています。

災害救助など、とてもありがたい実行力のある組織ですが、それなら、災害救助にもう少し特化した装備に変更してもよいのではないか、と、思います。
防衛装備品の価格は、災害救助で効果を発揮する重機類と比べると、一桁も二桁も高価なものです。

私は、日本国憲法の平和理念をしっかりと実現していかねばならない、と思っています。
つまり、憲法を守る、という守りの姿勢ではなく、憲法の理念を広げていく、という攻めの姿勢が必要です。


朝日新聞から

「補選の野党協力、中途半端だった」 自民・茂木氏

■茂木敏充・自民党選挙対策委員長
 衆院北海道5区補選で、野党統一候補は12万3千票をとった。2014年の衆院選では当時の民主、共産の候補をあわせた票は12万6千票で、今回は下回る形になっている。2014年時、自民と民・共あわせた票の差は5千票だったが、今回は1万2千票に離れている。そういった意味では、(野党統一候補が)なかなか善戦したとか、野党協力が前に進んだということはちょっと言いにくいのではないか。
 野党側はおそらく浮動票狙いという作戦をとったと思うが、候補者が無所属ということもあって当選したらどこの政党で活動できるかはっきり言えなかった。民進と共産は裏にまわって支援をするという形で、最終日でようやく一緒に街頭演説に立った。やはり中途半端だったのではないか。
 野党共闘はけっこうだが、消費税はどうですかというと、民主党時代に消費税引き上げを決めたが、共産党は反対していた。原発もそうだ。政策的にはどうなのかとなると極めて分かりにくい。当選したらどこの政党、会派で活動するのか。今は言えないということでは、有権者は貴重な1票を入れられないのではないか。
 支援する野党がもう少し真摯に政策について議論して、合意できることをたくさんつくっていかないと。たぶんこのままいったら参院選前の各党政策論争で惨憺たる結果になりますよ。公務員改革、地方分権、消費税。政策は逆。惨憺たる結果になりますよ。