楽しみにしている、NHKスペシャルの「新・映像の世紀」
24日の夜に「第四集 世界は秘密と嘘(うそ)に覆われた」が放送されました。
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とても興味深く拝見しましたが、キューバ危機のところで、アメリカ空軍のカーチス・ルメイ将軍の判断が紹介され、番組として、大きく批判をしていました。
さらに、続けて、カーチス・ルメイ将軍の経歴を紹介する中で、ドイツや日本への都市爆撃の作戦に躊躇しなかったこと、爆撃下の日本で「皆殺しのルメイ」というあだ名があったことを、伝えていました。
番組の流れとしては、カーチス・ルメイ将軍を空軍司令官としての判断だけでなく、個人的な価値観も批判するものになっていた、と、思います。

Wikipediaから

キューバ危機勃発時、ルメイら空軍首脳部は圧倒的な兵力でソ連を屈服させることが可能であると確信し、キューバ空爆をジョン・F・ケネディ大統領に提案したが却下された。

ジョン・F・ケネディ政権時代の1960年から本格化したベトナム戦争では、空軍参謀総長の任にあり、「(北)ベトナムを石器時代に戻してやる」と豪語し北爆を推進した。

(引用終わり)

「ベトナムを石器時代に戻してやる」という発言も、大変、有名な発言と思います。実際には、そんなことはできませんでした。

ルメイ将軍については、以前から、私も疑問に思っていることがあります。
それは、戦後、日本政府が、ルメイ将軍に勲一等旭日大綬章を授与していることです。

Wikipediaから

1964年12月7日、勲一等旭日大綬章を入間基地で浦茂航空幕僚長から授与された。理由は日本の航空自衛隊育成に協力があったためである。12月4日の第1次佐藤内閣の閣議で決定された。
推薦は防衛庁長官小泉純也と外務大臣椎名悦三郎の連名で行われる。防衛庁から首相佐藤栄作、賞勲局へ叙勲が適当であるという説明があった。
国会でも叙勲に対し疑問視する声があった。東京大空襲や原爆から叙勲は不適切ではないかという質問に佐藤は「今はアメリカと友好関係にあり、功績があるならば過去は過去として功に報いるのが当然、大国の民とはいつまでもとらわれず今後の関係、功績を考えて処置していくべきもの」と答える。小泉は「功績と戦時の事情は別個に考えるもの。防衛庁の調査でも当時ルメイは原爆投下の直接部隊の責任者ではなく、原爆投下はトルーマン大統領が直接指揮したものである」と説明している。佐藤もそれらを理由に決定を変える意思はないと表明した。ルメイは12月7日に防衛庁で小泉を訪問予定であったが、当日は事務次官三輪良雄が代理で面会している。
勲一等の授与は天皇が直接手渡す“親授”が通例であるが、昭和天皇は親授しなかった。

(引用終わり)

勲章を授与、という当時の日本政府の判断は、誤りであった、と、私は考えています。
昭和天皇が、自ら手渡す、親授をしなかった、ということに、私は大きな感銘を受けます。
授与の経緯をみても、明らかに、日本政府独自の判断ではなく、もっと、別のところからの指示のようなものがあった、という感がします。