images中国の人民元が、IMFの理事会で5つめの構成通貨として正式採用されたそうです。

これからは、ドル、ユーロ、ポンド、円、そして、元の5つの体制になるそうです。

国際取引での利用割合では、新たに加わる元は、円を抜いて、ドル、ユーロ、元、円、ポンドの順になるそうです。

WTOに加盟してからの中国経済の躍進はめざましいものがありましたが、今後、さらに、成長していくことになるのでしょうか。

そして、この元の採用決定にあたり、アメリカと日本はほとんど協力していないようですが、ヨーロッパ諸国が譲歩しており、特に、イギリスの支援がかなりあったような感じです。円とポンドの順位を入れ替えるぐらいに譲歩しています。


朝日新聞から


人民元、来秋から「主要通貨」入り IMFが採用決定

 国際通貨基金(IMF)は30日の理事会で、加盟国にお金を融通するための「特別引き出し権(SDR)」と呼ばれる仮想の準備通貨に、中国の人民元を追加で採用することを正式に決めた。人民元は、来年10月に五つ目の構成通貨として正式に採用され、ドル、ユーロ、ポンド、円と並ぶ「主要通貨」の仲間入りを果たす。

 IMF加盟国は、出資額に応じて仮想通貨であるSDRを割り当てられている。経済危機に直面してお金が必要になった国は、そのSDRと引き換えに、ほかの加盟国からドルやユーロなどの構成通貨を融通してもらえる。今年は構成通貨の5年に1度の見直しの年で、中国が人民元の採用を求めていた。
 構成通貨入りの条件としては、その通貨を持つ国や地域の「輸出額の大きさ」と「通貨が自由に取引できるかどうか」の二つが判断基準だ。中国は「輸出額」の条件は5年前にすでにクリアしており、取引の自由度についても基準を満たしたと判断した。
 ラガルド専務理事は30日の声明で「理事会の決定は、世界の金融システムに中国経済を融合させるうえで重要な一里塚となる」とコメントした。

(引用終わり)

読売新聞から

IMF、人民元も国際通貨に…円抜き3位の割合

 国際通貨基金(IMF)は11月30日に理事会を開き、特別引き出し権(SDR)と呼ばれる国際通貨の一種に来年10月から、中国の通貨・人民元を加えることを正式に決めた。

 人民元は、米ドルやユーロ、円、英ポンドと並ぶ5番目の「国際通貨」に認められ、ドルを基軸とする国際金融市場の中で、中国の存在感が高まることになる。
 IMFは、人民元がSDRを構成する割合が10.92%と、ドル(41.73%)、ユーロ(30.93%)に次ぐ3位になることも発表した。円は8.33%で、人民元を下回る4位になる。SDRの構成割合は、輸出規模や通貨の国際的な利用状況を踏まえて決める。
 ラガルド専務理事は理事会で、「中国経済を国際金融システムに組み込む重要な節目になる」と意義を述べた。
 SDRへの採用は、「通貨を保有する国・地域の輸出規模」と、「通貨を自由に利用できるか」の二つの基準を満たす必要があり、5年ごとのSDRの構成見直しに合わせてIMFが決めている。人民元は前回2010年、中国の貿易拡大で輸出基準は満たしていたが、為替変動が限られているなど通貨の自由度の点で見送られていた。