svgオバマ大統領は、トルコでのG20のあと、APECに出席するために、フィリピンを訪問しているそうです。まず、フィリピン海軍のフリゲート艦を訪問しています。

フィリピン海軍は、このグレゴリオ・デル・ピラール級フリゲート艦を2隻、保有しているようです。フィリピン海軍、最大の艦船だそうです。これは、記事にもあるように、もともと、アメリカ沿岸警備隊のヘリ搭載型の警備艇だそうで、艦齢40年を超える艦船だそうです。

Wikipediaによれば、
アメリカ沿岸警備隊でハミルトン級として就役していた際には、対潜戦に備えてAN/SQS-38ソナーとMk.32 3連装短魚雷発射管を搭載していたが、これらは冷戦終結後の1990年代中盤以降、コスト低減のため撤去されている。また防空用のAN/SPS-40対空捜索レーダーとファランクス近接防空火器(CIWS)も、フィリピンへの売却に伴って撤去された。

ということで、アメリカの沿岸警備隊の警備艇は、通常の海軍艦船が保有するような装備を備えているんだなあ、と、びっくりしています。フィリピン海軍に引き渡すにあたり、このような武器は撤去されているそうですが。

つまり、アメリカ沿岸警備隊の警備艇 > フィリピン海軍のフリゲート艦 という構図になります。


朝日新聞から

米、フィリピンに艦船供与へ APEC、会議前に外交戦

 マニラで18日に始まるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議を前にオバマ米大統領は17日、南シナ海の安全保障能力を高めるため、東南アジア各国に2年間で計約2億5千万ドル(約300億円)を支援することを明らかにした。フィリピン海軍には艦船2隻を新たに提供する。南シナ海で岩礁を埋め立てる中国を牽制し、米国がこの地域の安全保障に関与すると示す狙いがある。

 トルコでの主要20カ国・地域(G20)首脳会議を終えてフィリピンに着いたオバマ氏は17日、真っ先にマニラ湾に向かい、フィリピン海軍最大のグレゴリオ・デル・ピラール級フリゲート艦を視察。この船は米沿岸警備艇(約2700トン)を改造し、2011年に供与された。フィリピンが中国と領有権を争う南沙諸島を巡回する主力艦船として使っている。
 乗艦後に演説したオバマ氏は「米国には同盟国フィリピンを守る揺るぎない責任がある」と強調。「ここを訪れたのは、この海域の安全保障に関与し、航行の自由を守ることを示すためだ」と語った。今後、2隻の艦船供与に加え、フィリピン海空軍や沿岸警備隊の装備の充実や、能力を高める支援もする。
 米政府はこれらを含め、東南アジア各国への支援を2016会計年度は前年度より約17%増やし、この2年間で2億5千万ドル以上とする。ベトナムには南シナ海などでの偵察能力を高める支援をし、マレーシアやインドネシアにも周辺海域の巡回能力の強化に協力する。