93歳になった、元親衛隊の被告が、ユダヤ人虐殺の罪に問われて、裁判を受けています。
法廷で、被告人は起訴事実を認め、

「道義的な責任があるのは間違いない。お許しください」

と、述べたそうです。

ドイツが継続して行っているこの努力を尊敬こそすれ、疑問を呈してはいけない、と、私たち日本人は肝に銘じなければならない、と、思います。

相手が許してくれるまで、謝り続けるしかないし、いつかは許してくれるという期待を相手側に持ち続けながら、謝り続けるしかないです。

日本が、朝鮮半島に本格的に大規模に出兵したのは、歴史的には3回にまとめられるかと思いますが、その事実を持ってしても、建設的な未来のために、今は、謝り続けるしかない、と思います。

その行為が私達の尊厳をおとしめることにはならず、逆に諸外国から信頼され、尊敬の念を込めて、おつきあいいただけると信じています。
ドイツがそうであるように。

それから、私たちは、あの東京裁判が戦争に関する犯罪者の弾劾の場になったと思っていますが、それだけでは足りないと思うのです。

あの戦争で被害を被った日本人が、戦争指導者層にいた同じ日本人をしっかりと訴追することができなかったこと、これは、大いに反省に値することと思っています。

そうすれば、今の靖国神社の問題は、もう少し整理されたものになっただろうと、思います。


産経新聞から

アウシュビッツのユダヤ人虐殺への関与認める、元ナチス親衛隊の93歳

 第2次大戦中にアウシュビッツ強制収容所で約30万人のユダヤ人虐殺に関わったとして、殺人幇助罪に問われた元ナチス武装親衛隊所属のオスカー・グレーニング被告(93)の裁判が21日、ドイツ北部リューネブルクの地方裁判所で始まり、被告は起訴事実を認めた。ドイツのメディアが伝えた。

 グレーニング被告は、弁護士に支えられながら入廷し「道義的な責任があるのは間違いない。お許しください」と述べた。当時、ユダヤ人がガス室に送られ、殺害されていることを認識していたことも認めた。
 検察側によると、被告は1944年5~7月にハンガリーからユダヤ人収容者が到着した際に、荷物を処分して現金を抜き取り、親衛隊幹部に送るなどした。検察側は、こうした行為が組織的な虐殺の幇助罪に当たると判断した。
 ドイツでは殺人罪の時効がなく、今もナチス犯罪の捜査が続いている。