格差社会、どうなるのか、行き先を心配しています。

食料品や石油製品の値上げのニュースを聞きながら、気になっていることがあります。これらの生活に直結している品物の値上がりの理由は、主に、国際的な、原油市場の値上がりや、食糧の先物市場の値上がりなどが理由だと思います。それ以外にも理由があるでしょうけれど、これほど、広範囲にいろいろな資材や基礎的な物の価格上昇が起きていますと、やはり、個別の小さな理由ではないと思うのです。

やはり、「投資家」の存在があると思います。
投資investmentは、それ自体が悪である、とは、まったく思いません。
「良い投資」というものがあると思うからです。たとえば、未開の地の地下に石油資源があるのではないかと、油田開発するための投資、新しいコンピューター技術の開発のための投資、資力のない小さなベンチャー企業が持っているまったく新しい化学素材の発明品の応用技術開発のための投資、ハリウッドの映画やブロードウエイのミュージカルのための投資、などは、投資家の私欲のために行われたとしても、その投資資金をもとに、新しい油田開発、新しい化学製品、興味深い映画や才能ある監督や俳優の成長や掘り起こし、に、つながり、それによる便益を得る社会の多くの人々から、その利用料の一部などが、その投資家に還元されて、最初の投資額の何倍、何十倍もの利益が、長期的にもたらされたとしても、投資家の投資が社会の幸福の増大につながったと考えられるので「良い投資」です。それに、もし、失敗して、投資資金が回収できなくても、それも、その投資家の自己責任とも言えるからです。

しかし、昨今の投資ファンドの投資目的とその投資対象については、大きな疑問符があると思います。すでに市場にあることがわかっていて、その量が限定されている品物に対する投資や、今後市場に出てくることが約束されている品物に対する投資(先物市場)が、特に、それが、人々の生活に密着しているものであればあるほど、投資効果のある投資として、行われているように思います。
原油市場の値段上昇によって、その原油を先物市場で、先に購入した権利のある投資家には、かなりの利益がもたらされていると思いますが、その利益の源泉がどこから来て、誰の負担によるものか、ということを考えていくと、最初に例をあげた、「良い投資」たとえば、新しい油田開発のための投資や新発明の開発普及のための投資による利益とは、まったく、性質が異なるものであると思いませんか。

社会の多くの人たちに、広くコスト負担を要求し、そうやって集めた莫大な利益は、特定の個人や企業の資金が増えて、また、新たに投資先を求めていく、というためだけの投資、その投資目的も、投資対象も、いびつで、社会への挑戦、悪ではないかと感じます。これは「悪い投資」です。

また、投資の方法の中には、投資対象の価格が上昇することで利益を得る場合「表の投資」もありますが、逆に、投資対象の価格が低下することで利益を得る仕組み「裏の投資」があります。株の空売りなどがそうです。
その「裏の投資」も、すべて「悪い投資」だとは言いません。保険商品のように、規模として、「表の投資」のリスク回避のためとして、「表の投資」よりも小さなものであるのなら、百歩譲って、まだ、許容されるべきかもしれません。しかし、「表の投資」の正常な動きを歪めてしまうほどの大きなもので、それにより社会に大きな悪影響を与える可能性があって、しかも、そのような不当な取引によって利益を得るための行為が実際に行われているのであれば、これは、困ったものだと思います。「悪い投資」と決めつけてもいいでしょう。
もちろん、この構図の場合、「裏の投資」で得た利益の源泉は、「表の投資」をしている投資家たちの損害からであり、「普通の人々」には悪い影響はない、という考えもあるかもしれませんが、それは、表面的で、楽観的な見方でしかないでしょう。はじめから、大きく「裏の投資」をして、「表の投資」から利益を得ようとするのは、「表の投資」を主にやっている投資家やその母体、あるいは、その投資対象の正当な利用目的の一般の人々から、不当に利益を得ていると言えるかもしれません。
そう考えると、「裏の投資」も、「悪い投資」が多いだろうと思います。

「良い投資」と「悪い投資」、うまく選別する方法ないかなあ。