日曜日の夜のNHK教育で、死刑制度に関する特集番組をしていましたので、観てみました。
以前から、死刑制度に興味を持っています。

死刑囚は、懲役囚のように、工場での作業などをすることはありません。刑務所に入ることもありません。
なぜなら、死刑囚は、死をもって、罪をあがなうことになっているから、それ以外のことで贖罪をする義務がないのです。
だから、死刑が執行される日まで、刑務所ではなく、拘置所に入っていて、しかも、独房に入っています。
もちろん、死刑の方法も定められていて、法務大臣の指示による絞首刑で刑を執行することで罪をあがなうので、それ以外の方法ではいけないのです。ただ、命を出せばよいのではありません。たとえば、自殺をしては、罪をあがなうことができないのです。だから、厳重な監視のもとに置かれて、不自由はあります。ただ、その不自由の理由は、刑罰としてではないわけです。法理的には。
死刑という刑罰の特殊性、わかりますでしょうか。

千葉元法務大臣が、その職にあるとき、死刑執行への署名について、社会的論議を呼んだことも、覚えています。番組は、千葉元法務大臣の苦悩を中心に構成されていました。そこで、ある死刑囚の手記が紹介されていました。

「死刑囚として、自分の罪に向き合い、反省することを考えることをやめました。なぜなら、死刑囚は、自らの命で、罪をあがなうのだから」

なんだそうです。

いろんなことを考えながら、番組を視聴しました。