knode2不正確な医学知識に基づく、誤った知識を啓蒙すること、については、やはり、国民の健康を守る、という責務がある医師として、きちんと意見を述べておきべきとは思います。
一市議会議員のことであり、放置すべきとも思うのですが、やはり、どうしても。

私は、血液内科を専門としており、たくさんの輸血を、患者さんを助けるために行ってきました。
それが、誤っていたとは思っていません。自分の医師免許にかけて。

そして、自分が輸血を受ける必要があるのであれば、ぜひ、放射線照射をした血液を輸血してもらいたい、と、思っています。というか、生血の輸血は絶対にやめてもらいたいです。GVHDを防ぐために。

参考までに、以下のサイトへのリンクを貼っておきます。
船橋市議会議員である、高橋宏 さんのブログ

放射線照射した血を輸血しているという現実
http://ameblo.jp/takahirominfuna/entry-11906106544.html

ここに書かれている記事は、明らかに、現代医学の正しい知識とは相反する内容になっています。

なにか、偏った主張の本を読まれて、それを真に受けてのご意見のようなのですが、大変危険なことと思います。
このような専門的な、医学的な事項について、ブログにて個人的考えの主張をする場合は、そのようなうさん臭い本の知識よりも、まずは、医学的に正しい教科書の内容を確認して、それから、そのような本の記載内容が正しいのか判断していただきたい、と、思います。

もちろん、私は、医学の知識が、医師が独占すべきものである、などと、これっぽっちも思っていません。
(実は「医学の父」ヒポクラテスは、患者には医学知識は不要、とさえ考えていたのではないか、と指摘されていますが、インフォームドコンセントが推奨されている現代社会の医師は、そんなことは考えていません。)

このブログは、専門家ではない、医学をきちんと学んでいない方の個人的な信条の開陳であって、いちいち目くじらを立てるべきではない、とも、思います。
または、宗教などの個人的信条によるものであれば、私も批判するつもりはないのですが、このブログの記事内容は、そういうものでもない。
明らかに、誤った医学知識を啓蒙しようとしているとしか思えない。

それを、議員のような社会への発言力のある方が、このような不正確な医学知識に基づく、誤った知識を主張されると、市民への誤った医学知識の啓蒙になってしまうのです。結果的に、医師法違反にあたるのではないか、とさえ、心配しますs。

もちろん、市議会議員の選挙や、立候補の条件に、正確な医学知識を持っていること、というようなことはありえず、いろんなご意見の方が立候補してかまわない、ということはわかっているのですが。

そして、このブログ記事の冒頭、

”医療業界は「腐り切っている」なあ”

とのご意見、市議会議員の方の実感だとすれば、本当に残念です。

ふう。

やっぱり、一言。

「腐り切っているのは、どっちだ!」

ちょっと、す~としました。私憤、すいません。


産經新聞から

ブログ炎上し船橋市議離党 輸血めぐる書き込みで

 千葉県船橋市の高橋宏市議(38)が、厚生労働省が指針とする輸血用血液の放射線照射を問題視する意見を自身のブログに書き込み、医療関係者を名乗る読者から批判が殺到、所属する結いの党に迷惑を掛けるとして離党届を出したことが15日、分かった。議員は続けるという。

 高橋氏が書き込みをしたのは今月7日。厚労省の「輸血療法の実施に関する指針」が副作用の予防対策として放射線照射が有効と定めていることについて「放射線照射した血液を体に入れたい方いらっしゃいますか?(笑)」「死んだ血を輸血してもまたすぐに輸血しなければならない」などと記載した。
 読者から「正確な情報を発信すべき」などと批判が相次ぎ、ブログは“炎上”。高橋氏は15日、離党届を党本部に郵送した。