ナチスの犯罪について、特に、殺人罪に関係するような大罪の場合、ドイツでは時効がないそうで、いつまでたっても、逮捕、起訴される可能性があるそうです。

2014/6/19 報道

第二次大戦当時、 ナチス・ドイツのユダヤ人大虐殺があったアウシュビッツ強制収容所(ポーランド) 
の元看守の男(89)が17日、米東部ペンシルベニア州フィラデルフィアで逮捕された。 
米メディアが18日、一斉に伝えた。 
 AP通信などによると、逮捕されたのは旧チェコスロバキア出身の容疑者(89)。 
10代でナチス親衛隊(SS)に入り、アウシュビッツなど複数の収容所で看守をしていたとされる。 
 母親が米国籍のため、本人ももともと米市民権を持っており、 1952年から米国在住。強制収容所の生存者の証言などを基に、 ドイツ司法当局が1944年5~10月の158件に及ぶ殺人ほう助容疑で逮捕状を出した。 
弁護士によると、容疑者は軽い認知症で衰弱しているという。 
米当局は、ドイツへ移送するかどうか8月に聴聞を開き決定する。

(引用、ここまで)

ドイツでは、戦前の戦争犯罪行為について、しっかりと追及するしくみが構築されているようです。
戦争犯罪について、教育すること、広く伝えることを「自虐史観」として批判するようなことは、公的にはないようです。
個人のレベルでは別ですが。

現代の日本において、戦前の旧日本軍が行った行為、特に、犯罪的行為を、次の世代にきちんと伝えていくことは、大切なことと思います。
それを「自虐史観」の啓蒙として批判することは、戦後、新しい憲法のもとで、戦前とは違う、新たな統治機構、民主的な政府が作られていることから考えても、論理的にも不整合なことだと思います。